ktjkmytの日記    Offinet.com

■2005年5月22日(日)ネットワークのなせる業

なんとも早い仕事で、今年の国 I 経済職二次試験問題が回ってきた。

●経済理論
ミクロは、予想通り産業組織論からの出題であった。
5/6の日記を読んで対策をした人にとっては
比較的楽に解答できたかもしれない。
本問のポイントは、効用関数(ないし需要関数)と
費用関数の形状の区別が、各産業ごとにはっきりできていることである。
これらの違いが、各問いの解答を導く際のヒントになる。

マクロは、例年通り小野先生の著書からの出題である。
一見するとシンプルな問題で、特に試験委員対策が必要ではない
と誤解するかもしれないが、小野先生の主張に鑑みれば、それは早計である。
小野先生はケインジアンであるから、当然求めている答えは
流動性のわなとそれに対する拡張的な財政政策である。
また、ケインジアンといっても、伝統的なIS−LM分析には批判的であり、
著書で展開されているような動学的なマクロモデルで解答することが
高得点の必要条件である。なぜなら、本問は経済政策ではなく、
経済“理論”として出題されているからである。

昨年の計算問題は試験委員対策をしていないとダメだ、
という印象をもたせたが、今年もそれは同じである。
むしろ今年は、それを隠すような出題であったことから
昨年よりもいやらしさが増している。

●財政学
予想通り公的年金制度や三位一体の改革をはずしてきた。
ここにヤマを張って、財政学の基礎をおろそかにした人が
いたかもしれない。個人的には、こつこつ勉強した人が
得点できるいい問題であったと思う。
ジニ係数は、ここ最近の公務員試験では毎年のように出ているので
できた人も多かっただろう。

●経済政策
(2)を書くのはやや面倒であっただろうが、(1)に関しては
経済理論の知識で書けるので、選択した人は多かったかもしれない。
(2)は財政学の深い知識がないと、なかなか難しいだろう。

全体的に見て、昨年とそれほど難易度は変わらない。
受験者の出来が適度にバラける良問が多かったように思える。

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■2005年5月6日(金)さて

国 I の1次試験も一段落して、二次対策に向けて勉強している人も多いことだろう。
そこで、経済職の専門記述対策について述べる。

●経済理論
ミクロは、武隈先生の出題である。
ここ数年の問題を見ると、応用ミクロからの出題が目立ち、
ミクロ経済学の基礎理論からの出題は少ない。
また、特に試験委員の著書を読んでいなくても解答できる。
したがって、ミクロ経済学の基礎ができている人は、
産業組織論的な分野を中心に学習していくとよいと思われる。

マクロは、小野先生の出題である。
ここ数年の問題は、試験委員の著書である『金融』(岩波書店)からの
出題となっており、特に平成16年の問題は、同書を読んでいなければ
満足に得点できない状況であった。
今年もこの傾向は続くと考えられるので、受験生は必読である。

●財政学
井堀先生と林先生の出題である。
予備校等では、時事的なトピックが強調されることが多いが、
ここ数年の問題を見る限り、それほど時事的な要素は強くない。
たとえば、最近では、三位一体の改革、公的年金制度や財政赤字の問題がクローズアップされているが
これらのテーマが出題される可能性は、個人的には低いと思われる。
ちなみに、平成15年の出題は予算編成から1問、税制改正から1問であり、
平成16年の出題は、公共財の最適供給から1問、
我が国の租税制度から1問であり、まったく時事的要素がなかった。
したがって、財政学ないし公共経済学を基礎から固めていくことが
高得点につながると考える。
そこで、テキストとしては、林先生の『基礎コース 財政学』(新世社)、
井堀先生の『財政学』(新世社)がおすすめである。

●経済政策
吉野先生と吉田先生の出題である。
経済政策に関しては、数年前に話題になった経済政策について
出題されることがあったり、あまり経済政策に関係しないような出題であったり
実にさまざまであり、なかなか予想が立てづらいところである。
しかしながら、平成16年の吉田先生の出題は、『超円高時代の経済学』(中公新書)から
そのまま出題されており、試験委員の著書を読むこともやはり重要である。
逆に吉野先生は、前述のように対策が立てづらい。
一応著書はあるが、それに沿った出題はあまり見られない。
経済政策は、2人が出題する問題のうち、1題を選択する形式なので、
試験委員対策という意味では、吉田先生一本に絞るのも手かもしれない。
ちなみに、吉田先生の最近の著書としては、『IT経済学入門』(有斐閣コンパクト)がある。

なお、上述のテキストについては以下を参照されたい。

     

■2005年5月1日(日)恒例行事

今年の国 I の問題をGETしたので、講評なんかを。

●教養試験
全体的に近年の易化傾向を踏襲している印象。

時事・・・・・あまり知識がなくても、なんとなく解けるという国 I の傾向は相変わらず。
文章理解・・・日本語・英語ともに、ある程度時間をかければ解ける。
数的処理・・・易しい問題が多かった。大卒程度の公務員試験では標準より若干易しいくらい。
資料解釈・・・サービス問題としか思えないレベルのものもあり、数的処理同様の評価。
自然科学・・・計算問題の割合が少なく、上辺だけの知識でも対応できた。
人文科学・・・自然科学同様、科目を絞って勉強すれば得点源になった。
社会科学・・・時事的要素は強いが、ライブドア問題等で有名な論点が出題されるなど、それほど難しくは無い。

●専門試験(経済)
昨年とそれほど難易度は変わらず。やや易しい問題が多かった。

1 ミクロ
 基本ができていれば解ける問題が多い。
毎年出題される金融の問題は、証券ポートフォリオから出題された。
基本的な論点ではあるが、過去問はオプションがほとんどであり、
普通の受験生には手薄であったかもしれない。
ゲーム理論に関しては、異常に簡単である。
かつては岡田章の著書からの出題があるなど、難易度が高いこともあったが、
昨年と今年は地上・国 II レベルである。
おそらくゲーム理論は、法律職に流用する問題として作成しているものと思われる。

2 マクロ
 文章題が多く、深い知識がなくても解ける問題も多かった。

3 財政学・経済政策
 経済政策に関しては、例年よりも易しい。地上・国 II レベルで十分対応できる。
 財政学は、『図説 日本の財政』に忠実な出題である。
同書を読んでいれば簡単であったが、そこまで手が回らなかった受験生には
やや厳しかったかもしれない。

4 経済史・経済事情
 経済史は標準的な問題である。
 経済事情は、27〜29が経済財政白書(第1章)からの出題。
残りの4問が世界経済の潮流と通商白書からの出題となっている。
後半の4問までなかなか手が回らないのが受験生の実情であろうが、
前半の3問はたった100ページの白書を読むだけで十分なのであるから、
是非ともできてほしいところである。

5 国際経済学
 平易な問題が多かった。
マクドゥーガルモデルや大国モデル、
為替理論のあたりはLECのオリジナル問題集でも
取り上げているところであり、地上・国 II 受験生でも
しっかり勉強している人は解けたであろう。
逆に国 I 本命でも知らなければ取りこぼしてしまう論点でもある。

6 統計学・計量経済学
 例年並の難易度である。
統計学は知識さえあれば解けるレベルであり、
計量経済学も頻出論点からの出題が目立った。

7 経営学
 例年通り高橋伸夫の著書からの出題である。
特に49は『超企業 組織論』を読んでいなければ解けないといってもいい。
その他に関しては、『経営の再生』をさらっと読んでおけば十分であったし、
そうでなくても解ける問題も少なくなかった。

8 憲法・民法
 法律職との共通問題であるが、例年どおり易しかった。
地上・国 II レベルのテキストで十分対応できる。

以上から、1次の合格ラインは52〜54点であると予想される。
二次試験で平均点を取ると仮定すると、最終合格には57〜59点は必要であろう。
無論、二次試験で抜群にできれば、57点未満での合格もありうる。

       

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